指数平滑移動平均線とは?FX初心者でも勝てる利用方法解説!

指数平滑移動平均線は、テクニカル指標の一つであり、単純移動平均線と比べて現在のレートの影響を受けやすいという特徴があります。

今回はそんな指数平滑移動平均線の特徴や見方、トレードでの使用例、注意点、その他のおさえておきたいポイントなどを解説します。

指数平滑移動平均線は単純移動平均線に次いでポピュラーな指標です。見方や使い方は単純移動平均線とまったく同じですので、既に単純移動平均線に慣れている人であればすぐに習得できるでしょう。

注意
本記事で登場するチャートの図はあくまでもイメージです。

相場全体の流れにより分析・ラインは変わってくるのである程度の経験が必要になる、ということを念頭に置き本記事を確認ください。

指数平滑移動平均線とは?

指数平滑移動平均線とは、単純移動平均線と違い、過去よりも現在のレートの値動きに比重を置いている移動平均線のこと。

同じ移動平均線でも、指数平滑移動平均線の場合、単純移動平均線よりも早く現在のレートの動きに反応しますので、単純移動平均線よりも柔軟な対応ができます。

例えば以下のチャートでは、単純移動平均線と指数平滑移動平均線の両方が描かれています。

黄色いラインが単純移動平均線、緑色のラインが指数平滑移動平均線です。両方とも設定値は25です。

指数平滑移動平均線は単純移動平均線よりも現在のレートを重視しているということもあってか、レートが大きく下落すると、指数平滑移動平均線の方が先に反応。単純移動平均線よりも早い段階で下へとラインが傾いています。

以上のように、指数平滑移動平均線は単純移動平均線よりも早くレートに反応しますので、トレードのサインなども単純移動平均線よりも早めに見つかりやすいです。

もっとも、指数平滑移動平均線の方が現在のレートに比重を置いているからといって、単純移動平均線よりも優れているということはありません。

実際の使用においては、自分のトレードスタイルを鑑み、もっとも相性が良い方を選ぶと良いでしょう。

単純に特定の期間の平均値を線で結ぶだけの単純移動平均線と違い、指数平滑移動平均線では計算時に過去のレートの動きに対する比重を軽くし、他方で現在に近いレートの動きの比重が重くなるように計算されます。

そのため、同じ移動平均線でも、指数平滑移動平均線の方がより現在の値動きに近い動きをするのです。

MEMO
指数平滑移動平均線は単純移動平均線よりも現在のレートの動きを重視している

指数平滑移動平均線を使用する目的

指数平滑平均線を使用する主な目的というと、現在のトレンドの方向性を確認するため、売買のタイミングを見つけるため、などがあります。

まず現在のトレンドの方向性についてですが、これは移動平均線の傾きや、短期線と長期線の位置関係などをチェックすることで確認可能です。

さらに売買のタイミングについてですが、こちらは短期線と長期線がゴールデンクロス、もしくはデッドクロスしたタイミングを見ることで把握できるでしょう。

ゴールデンクロスであれば買いのシグナル、デッドクロスであれば売りのシグナルとなります。

線の傾きや位置関係などをチェックするだけでトレンドの方向性から売買のタイミングまでわかるだけに、トレードでは重宝されやすいです。

MEMO
移動平均線を使用することで現在の相場のトレンドの方向性から売買のタイミングまで把握できる

指数平滑移動平均線の見方

ここでは指数平滑移動平均線の見方を解説します。

まず指数平滑移動平均線を使用する場合、FXのチャートツールより指数平滑移動平均線を選択し、チャート上に表示させましょう。

テクニカル指標の中より指数平滑移動平均線を選択すると、チャート上に指数平滑移動平均線が表示されます。

以下のチャートでは、短期線と中期線、長期線の3本の指数平滑移動平均線が描かれています。

短期線が5の赤い線、中期線は10の黄色い線、長期線は20の青い線です。

移動平均線を使用して相場の方向性を確認したい場合は、長期線の傾きと、さらに短期線と中期線の位置関係に注目しましょう。

例えば以下のチャートの場合。

青色の長期線が途中まで上から下に向かって傾いています。そのため、途中までは下降相場であることがわかります。

さらに短期線と中期線が長期線よりも下にありますので、強い下降トレンドが発生していることがわかります。

やがて短期線と中期線が下から上にクロスし、長期線は右上に向かって傾き始めます。

ここで下降相場から上昇相場に転換したことがわかります。

短期線と中期線が長期線を下から上にゴールデンクロスして以降、上昇トレンドが発生し、レートは右肩上がりに上昇を続けています。

以上のように、長期線の傾きや、短期線と中期線が長期線よりも上にあるのか、それとも下にあるのかでトレンドの方向性から転換したタイミングまでチェックできます。

MEMO
長期線の傾き、短期線と中期線の位置関係に注目

指数平滑移動平均線を利用した手法

ここでは指数平滑移動平均線を利用した手法を、順張りと逆張り、それぞれ紹介します。

順張りの手法は騙しが少なく、勝率が高いので初心者向けです。逆張りは騙しが多く、勝率が低いので上級者向けとなります。

  1. 順張りの手法【初心者】
  2. 逆張りの手法【上級者】

以下より詳しく解説します。

1.順張りの手法【初心者】

順張りでは、トレンドの方向性に合わせて売買をしますので、上昇相場ならロング、下降相場ならショートを入れることになります。

トレードルールは、上昇相場中に短期線が中期線をゴールデンクロス、もしくは下降相場中に短期線が中期線をデッドクロスしたら、その相場の方向性に合わせてエントリー。短期線がエントリー後に反対方向にクロスしたら決済をする、という前提で話を進めます。

今回は短期線のみ指数平滑移動平均線を使用し、中期線と長期線は単純移動平均線を使用します。理由は、指数平滑移動平均線の方が単純移動平均線よりも現在のレートの動きを重視しているので、早めに反応してくれるからです。

対して単純移動平均線は現在から過去まで、比重に偏りがない移動平均線となりますので、売買のシグナルとして使いやすいから今回の手法では採用しています。

ではまず以下のチャートより、指数平滑移動平均線と単純移動平均線の両方を描き、相場の方向性を確認します。

長期線が右上に傾いていること、さらに途中で短期線と中期線が長期線を下から上にゴールデンクロスしていることから、上昇トレンドが発生していることがわかります。

今回は順張りの手法を採用していますので、ロングでエントリーすることになります。

やがて待っていると、短期線が中期線を下から上にクロスしました。ここがエントリーのタイミングとなります。

ちょうど110.00円付近でサインが出ているので、ここでエントリーできたと仮定します。

その後、順調にレートが上がり、111.00円付近で短期線が中期線を上から下にデッドクロスし、売りサインが出ました。ですので、ここで決済ができたとします。

すると、110.00円でエントリー、111.00円で決済ができたので、100pipsもの利益を得られた計算になります。

順張りの手法は現在のトレンドに合わせてエントリーをしますので、騙しが少なく、初心者でも安定した利益を得やすいです。

2.逆張りの手法【上級者】

次に、逆張りの手法を解説します。

逆張りではトレンドとは反対方向に売買をしますので、上昇相場ではショート(売)、下降相場ではロング(買)をそれぞれ入れることになります。

トレードルールは、上昇相場中に短期線が長期線をデッドクロスしたらショート、下降相場中に短期線が長期線をゴールデンクロスしたらロングでエントリー。一定の含み益が出た後に短期線が中期線、もしくは長期線を割ったら決済をする、という前提で話を進めます。

今回も短期線は指数平滑移動平均線、中期線と長期線は単純移動平均線を使用します。

まず以下のチャートに移動平均線を描き、相場の方向性を確認します。

まず長期線を見ると、下から上に向かって傾いているので、上昇相場であることがわかります。短期線と中期線も長期線より上の位置にあるので、上昇トレンドが発生していることが見て取れます。

今回は逆張りの手法を採用しているので、ショートを入れるタイミングを待つことになります。

やがてレートが大きく下がり、短期線が長期線を上から下に割ってデッドクロスしました。ここがショートでエントリーするタイミングとなります。

ちょうど112.00円付近でサインが出ているので、ここでエントリーできたと仮定します。

その後、順調にレートが落ち、109.90円付近で短期線が中期線を割り、デッドクロスしました。ここが決済のポイントとなります。今回はこのレートで決済できたとします。

すると、112.00円でエントリー、109.90円で決済ができましたので、110pipsもの利益を得られた計算になります。

逆張りは成功すると、短期間で大きく稼げる手法です。ただし騙しが多く、上級者向けです。

初心者のうちは順張りから始めると良いでしょう。

指数平滑移動平均線のデメリット、リスク、注意点

ここでは指数平滑移動平均線のデメリットやリスク、注意点などを紹介します。

  1. 騙しがある
  2. 絶対に稼げるわけではない
  3. 単純移動平均線よりも優れているというわけではない

以下より詳しく解説します。

1.騙しがある

まず指数平滑移動平均線を使用する際には、騙しがあるので注意しましょう。

指数平滑移動平均線に限らず、テクニカル指標には騙しが付きものです。もしも騙しに引っかかると、トレードで負け、損失が発生します。最悪ロスカットされる危険性があるでしょう。

例えば移動平均線の短期線が長期線に対してゴールデンクロスしたので買いのシグナルだと思い、ロングでエントリーしてみた結果、すぐに急落して損失が発生したというケースなどはまさに騙しの典型です。

騙しに引っかかっても損するだけですので、必ず事前に対策を講じておきましょう。

対策

騙しへの有効な対策というと、損失が拡大する前に決済をして損切りをすることです。

損切りのルールを遵守している限り、損失が拡大するリスクもないので、安心してトレードができます。

FXで稼ぐコツは損小利大です。トレードで勝利して利益を取る一方で、騙しに遭った際には素早く損切りをし、未然に損失の拡大を防ぎましょう。

2.絶対に稼げるわけではない

指数平滑移動平均線を使用すれば、確かに勝率の高いトレードを実践できます。ただし、それはあくまで勝率が高いというだけであり、絶対に勝てるというわけではありません。

騙しに引っかかれば負けますし、たとえ思惑通りにレートが動いたとしても価格の変動率が低ければ大して稼げないでしょう。

指数平滑移動平均線を使ってトレードをするのは良いのですが、トレードをしていればいずれは思惑を外し、負けることもあります。

では、負けることがあるとして、いざ負けが確定した時、どのような対策を講じれば良いのでしょうか?

対策

FXは勝つ事と同じくらい、上手に負けることも重要です。トレードをする際には、リスクリワードレシオを計算し、利益率が高くなるような手法でトレードをしましょう。

MEMO
リスクリワードレシオとは、トレードにおける損失と利益の比率のこと。
例えば10回トレードをして、勝率が50%、1回の勝ちトレードで稼げる平均利益が20pips、1回の負けトレードで稼げる平均損失が10pipsであった場合、平均利益の方が多いです。

上記の条件でトレードをしている限り、たとえ負けることがあったとしても、最終的には利益が残ります。

この最終的には利益が残るというのが重要なのです。

FXでは、たとえ勝率が低くても、利益さえ出ていれば正義です。しかし、勝率が高くても、利益が出ていないのであれば、それは悪なのです。

FXのトレードをする際には、リスクリワードレシオを計算し、利益が出るようにトレードをしましょう。

3.単純移動平均線よりも優れているというわけではない

指数平滑移動平均線は確かに単純移動平均線と比べ、過去よりも現在の値動きを重視する移動平均線です。

そのため、高騰や急落などがあると、単純移動平均線よりも早く指数平滑移動平均線は反応するという特徴があります。

では単純移動平均線よりも指数平滑移動平均線の方が優れているのかというと、そのような事はありません。

指数平滑移動平均線は、反応が早い分、単純移動平均線よりも騙しに遭いやすいなどのデメリットがあるほどです。

対策

指数平滑移動平均線は単純移動平均線よりも反応が早い分、騙しに遭いやすいです。それならば、単純移動平均線と同時に併用してみましょう。

今回、手法を解説するにあたって、指数平滑移動平均線だけでなく、単純移動平均線も同時に併用しました。

指数平滑移動平均線と単純移動平均線を併用することで、騙しに遭いやすいというデメリットを回避することができるからです。

テクニカル分析は、一つの指標しか使ってはいけないなんてルールはありません。自分にとって利益が出るように、色々な指標を使ってみましょう。

FX初心者へのアドバイス

今回は移動平均線の種類の一つである指数平滑移動平均線について解説しました。

指数平滑移動平均線は、単純移動平均線と比べ、より現在のレートに比重を置いたラインになりやすいという特徴があります。

そのため、単純移動平均線よりも早く値動きに反応するというメリットがある一方で、騙しに遭いやすいというデメリットもあります。

できるだけ騙しを回避してトレードをするなら、短期線や中期線、長期線など、複数の移動平均線を使用すると良いでしょう。

さらに、指数平滑移動平均線を利用する一方で、単純移動平均線も同時に使用するなど、工夫を凝らすことで騙しに遭い難いトレードを実践できます。

今回は指数平滑移動平均線と単純移動平均線を組み合わせた手法を解説しましたが、この組み合わせだけが正解ということはありません。色々な指標を試してみて、相性の良い指標を探すと良いでしょう。

テクニカル分析で稼ぎたいならば、どの指標を使えば稼げるのか、事前に検証しましょう。検証し、改善点を見出すことで、トレーダーとして成長することができます。