雇用統計とは?FX初心者でも勝てる利用方法解説!

経済指標といってもそれぞれで、為替レートに影響を与える重要度の高い指標もあれば、それほど影響力のない指標もあります。

国の現在の経済状況を示唆してくれる雇用統計は、数ある経済指標の中でも特に重要度の高い経済指標であり、ファンダメンタルズ分析をするにあたって重要なファクターとなります。

今回はそんな重要な経済指標の一つである雇用統計について、為替との関係やそれぞれの国の雇用統計の特徴、注意点、その他のおさえておきたいポイントなどを解説します。

雇用統計が発表される日は、為替レートが大きく動きやすいです。トレードで成功すれば、わずか数時間で大きく稼げるでしょう。

他方で、失敗すると瞬く間に資産が溶けてしまうリスクがあります。雇用統計が発表される日は十分に警戒しましょう。

雇用統計とは?

ファンダメンタルズ分析とは、企業や国の経済状況などを調べ、その本質的な価値を根拠に今後の値動きを予測する分析手法のことです。

雇用統計は、一国の経済状態を示す上で参考となるデータなだけに、ファンダメンタルズ分析では重要視されやすく、いざ雇用統計が発表されると為替レートは大きく動きやすいです。

特に、アメリカの失業率の発表日ともなると、どの通貨ペアであっても影響を避けられず、発表からわずか数時間で大きくレートが荒れるものです。

雇用統計とはその名称通り、雇用に関する統計のことです。

例えばアメリカの非農業部門雇用者数のデータなどがまさにそれに該当します。

雇用統計といっても色々あるのですが、もっとも重要度の高い雇用統計の指標がアメリカの失業率です。

アメリカの失業率が発表されるタイミングになると、今までのトレンドを無視するような大きな動きが発生しやすいです。

チャートの動きを根拠にしているテクニカル分析では、アメリカの失業率などに対応ができません。FXのトレードをする際には、失業率など、重要な経済指標についても調べておきましょう。

注意
アメリカの失業率の発表日は相場が荒れやすい

アメリカの失業率が最も重要な理由

雇用統計を調べる際には、アメリカの失業率を優先的にチェックしておきましょう。

特にFXのトレードをする予定があるのであれば、なおさらのことアメリカの失業率は調べておくべき対象です。

なぜアメリカの失業率がそこまで為替市場に影響を与えるのかといえば、それはアメリカの経済政策は世界経済に影響を及ぼすからです。

なにしろアメリカの通貨である米ドルは、世界の基軸通貨です。ドルの価値が上がるにせよ、下がるにせよ、ビジネスがグローバル化している現代において、ドルの変動による影響は避けられません。

ドルの価値がどうなるかは、アメリカの経済状況次第であり、それを客観的に分析できる指標こそがアメリカの失業率なのです。

このような背景もあってか、アメリカの失業率はFOMCと並んで為替市場に影響を及ぼす重大指標として認知されています。

失業率が発表されると、それに合わせて新しいトレンドが発生するほどです。言い換えれば、アメリカの失業率とは、トレンドのトリガーとしても機能しているということです。

MEMO
アメリカの失業率の発表日はトレンドの起点になりやすい

各国の雇用統計【失業率】のスケジュール

失業率を発表しているのはアメリカだけではありません。各国それぞれが、自国の失業率を定期的に発表しています。

アメリカの失業率の重要度が高いことは上述しました。では、他の国の失業率はどうなのでしょうか?

アメリカ以外にも、失業率の推移を把握しておきたい国があります。以下の一覧は、FXをするにあたって覚えておきたい5ヶ国です。

  1. アメリカ
  2. ドイツ
  3. イギリス
  4. オーストラリア
  5. 日本

以下より詳しく解説します。

1.アメリカ

アメリカ経済の指標でもある米国の失業率は、世界中から注目を集めている重要指標です。

アメリカの失業率は非常に重要度が高く、米ドルだけでなく、それ以外の通貨にも影響を及ぼすほどです。FXをするのであれば、必ずアメリカの失業率の予定日は覚えておきましょう。

アメリカの失業率の発表日は、毎月の第一金曜日です。夏時間なら21時30分、冬時間なら22時30分に発表されます。

2.ドイツ

EUの経済圏でもっとも影響力のある国といえば、ドイツです。ユーロの価値は、ドイツ経済の影響を受けやすく、ドイツの雇用統計はそんなユーロの今後の動向を探る上で重要な指標となります。

普段よりユーロを対象にFXでトレードをしているという方は、ドイツの失業率を定期的にチェックすると良いでしょう。

3.イギリス

イギリスの雇用統計は、ポンドに影響を与える重要経済指標です。

ポンドといえば、通貨ペアの中でも特に荒れやすいことで有名な通貨です。

特に雇用統計の発表日は、いつも以上にレートが荒れやすく、初心者が手を出すと大損するリスクがあるので注意しましょう。

4.オーストラリア

オーストラリアの雇用統計は、オーストラリアドルに影響を与える重要な経済指標です。

オーストラリアといえば政策金利が高く、スワップ狙いで取引をしているという投資家も多くいることでしょう。

そのため、中にはオーストラリアドルのポジションを長期保有している人もいるのでしょうが、失業率の結果の内容次第では、長期保有中にレートが暴落する危険があります。

オーストラリアドルのロングポジションを長期保有しているという方は、失業率の前日に一旦ポジションを決済するなどの対策を取っておいた方が賢明でしょう。

5.日本

日本の雇用統計は、円に影響を及ぼす経済指標となります。

国内のFX会社でトレードをする場合、通貨ペアは円が中心となるので、日本の雇用統計が発表される当日は相場が荒れやすいです。

トレードの際にはアメリカの雇用統計だけでなく、日本の雇用統計もチェックしておきましょう。

ただし、日本の雇用統計は午前8時30分頃に発表されますので、午前中にトレードをする予定がなければ、それほど気にする必要はありません。

雇用統計と為替の関係

雇用統計がファンダメンタルズ分析で重視される理由とは、やはりこの指標がその国の経済の状態を示しているからでしょう。

雇用率が高いということは、その国の経済状態が良好であるというサインとなります。他方で、失業率が悪化すれば、経済状態が悪くなっているというサインとなります。

景気が良ければ、インフレになりやすく、将来的に通貨の価値が落ちる恐れがあります。日本がインフレになると、円安になりやすいということです。

他方で、景気が悪化し、日本がデフレ状態になると、円高が進行しやすくなります。

デフレになるということは、物やサービスの値段が下がることを意味します。そして、物の値段が下がるということは、相対的に通貨の価値が上がるということでもあります。

まとめると、雇用統計の結果が良好でインフレになるようであれば将来通貨の価値が下がるサインとなりますし、雇用統計の結果が悪くてデフレになるようであれば通貨の価値が下がるサインとなります。

雇用統計の過去の数値の推移を参考にすると、今後景気は良くなっていくのか、それとも悪くなっていくのかを予想することができます。

そしてその情報は、為替レートの今後の動向を分析する上で役に立ちます。

MEMO
過去の雇用統計の数値から今後の為替市場の動向を分析できる

チャートで雇用統計時の動きを解説

雇用統計の指標の中でも、アメリカの失業率は特にインパクトの大きい指標となります。ただ、インパクトが大きいといっても、それはどのくらいの規模なのでしょうか?

アメリカの失業率は第一金曜日の21時30分(夏時間の場合)に発表されます。この時、世界中の投資家が注目しているということもあってか、わずか数十分から数時間で、100pipsを越える動きをすることがあります。

特に予想が大きく外れたような時は相場が荒れやすく、上級者でも大損するリスクがあるので注意しましょう。

以下のチャートは、ちょうどアメリカの失業率が発表されたタイミングの米ドル/円チャートです。

2019年4月5日金曜日、21時30分に失業率が発表されました。その時間帯のローソク足の動きをチェックしてみましょう。

赤い四角で囲っている箇所が、ちょうど失業率が発表された直後の動きです。

指標発表後、ローソク足は大きく上昇しました。しかし、次のローソク足を見ると、すぐに反転し、大きく下落。元の水準まで戻っています。

この時のアメリカの失業率のデータですが、前回の数値が3.8%、予想も3.8%、結果も3.8%と、すべて同じ数値でした。

失業率が発表される時、確かにレートは動きやすいです。しかし、動くといっても、必ずしも上がる、もしくは下がるというわけではありません。

今回のように不発で終わることもあるので注意しましょう。

雇用統計を利用した初心者向けのトレードの手法

アメリカの失業率など、重要度の高い雇用統計が発表されると、確かに大きくレートが動くのですが、必ずしもトレンドを発生させるほどの動きになるとは限りません。

むしろ発表直後は相場が上下に荒れやすく、下手に手を出すとかえって損失を受けるリスクが高いほどです。

そこで今回は、荒れやすい発表後の時間帯を避けて、できるだけ初心者でも簡単に勝てそうな、失業率を利用した手法を紹介します。

まず以下のチャートをチェックしましょう。

こちらは上の章で述べた不発で終わったチャートです。

アメリカの失業率は金曜日に発表されるということもあってか、不発で終わって以降は週末特有の停滞した相場となっています。このような状況でトレードをしてもまず勝てないでしょう。

しかし、週が明けて月曜日になると、相場が動き出します。

この時、失業率の発表の影響を受けてか、大きく下落しました。

以上のように、失業率が発表されたタイミングでは不発だったとしても、翌日以降に重要経済指標が発表された余波が発生することがあります。

荒れやすい発表直後を狙うよりも、発表日の翌日まで時間を置き、改めてトレンドが発生するまで待つことで、リスクの低い安全なトレードができます。

雇用統計を利用したトレードをするなら、以上のように発表日の翌日まで、トレードは待ってみましょう。

雇用統計発表時の注意点

ここでは雇用統計発表時の注意点を紹介します。

  1. 予想が外れる事がある
  2. 発表後に動くとは限らない
  3. テクニカル分析は通用しない

以下より詳しく解説します。

1.予想が外れる事がある

雇用統計のような重要な経済指標の場合、経済の専門家が次の数値はこれぐらいだろうと予想を立てることがあります。

このような予想値は、専門家が弾きだした数値のため、一見すると当たりそうですし、実際予想通りの結果になることもあります。

ただし、毎回予想通りになるとは限りません。予想は外れることがあります。

雇用統計の結果が発表された時、その実際の数値が予想と異なると、相場が荒れやすく、トレードの難易度が上がるので注意してください。

特に予想とは正反対の結果になった時ほど相場はよく荒れるものです。

もしも予想が外れ、相場のトレンドが今までとは反対方向に転換すると、損失が発生するリスクがあります。ファンダメンタルズ分析を根拠にFXのトレードをする際には、予想が外れた時の対策を講じておきましょう。

対策

もしも雇用統計の予想が外れ、トレンドが転換した場合、一刻も早くポジションを決済して新しい投資戦略を立て直しましょう。

雇用統計の結果が良好な間は、経済が好調である前提で投資をすることで、利益を得ることができるでしょう。

しかし、雇用統計の結果が悪化し、今後の経済が暗転しそうな場合、従来の投資戦略では稼げなくなるリスクが高いです。

雇用統計の結果を重視して投資をするならば、前回と比べて今回の数値は高いのか、低いのか、今まで通りなのか、その推移を追いましょう。

2.発表後に動くとは限らない

確かにアメリカの失業率のような、重要な経済指標が発表されると、その後に大きなトレンドが発生しやすいです。

では、重要な経済指標の発表後は毎回大きなトレンドが発生するのかというと、そのような事はありません。

重要な経済指標が発表されたものの、大きく動かず、不発で終わることもあります。

もしも不発で終わった場合、レートが動かないわけですから、稼げないです。それどころか、損失が出る恐れすらあります。

対策

重要な経済指標が発表されたからといって動くとは限らないというリスクがある以上、経済指標が発表される前にエントリーをするのは得策ではありません。

確実な利益を狙いたいなら、失業率が発表されてしばらく経過するまで、トレードせずに待機しましょう。

指標発表後もトレードせずに様子を見守ることで、今回の指標は不発だったのか、それともトレンドが発生するパターンだったのかを確認することができます。

指標発表後にトレンドが発生したら、その時に改めてエントリーをすると良いでしょう。

確かに発表後にエントリーをする場合、出遅れてしまうため、稼げる金額も少なくなってしまうでしょう。

その代わり、確実にトレンドの波に乗ることができるので、勝率の高いトレードができます。

3.テクニカル分析は通用しない

雇用統計のような重要な経済指標が発表された場合、今までのテクニカル分析の結果を無視するような動きをすることが多く、テクニカル分析だけでトレードをすると損しやすいです。

テクニカル分析では上昇トレンドだったのに、突然下降トレンドが発生し、大損したというトレーダーは多くいることでしょう。

アメリカの失業率のような重要経済指標の場合、この指標が相場の転換を引き起こすこともあります。

チャートから今後の動向を読み取るテクニカル分析では、経済指標から受ける影響を読み解くことができません。

既に経済指標の影響で相場が転換しているにも関わらず、相変わらずテクニカル分析の結果だけを信じてトレードしていたら、まず確実に大損することでしょう。

以上のように、テクニカル分析だけでは経済指標発表後の動向を予測できないだけに、テクニカル分析をする際には重要な経済指標がいつ発表されるのか、スケジュールをチェックし、対策を立てる必要があります。

対策

テクニカル分析では重要経済指標発表後の動向を予測できない以上、何をしても基本的に無駄です。

では、一体どうしたら良いのでしょうか?

テクニカル分析を得意とするトレーダーが雇用統計などの重要経済指標の影響を回避する一番効果的な対策は、トレードをしないことです。

アメリカの失業率などの重要経済指標が発表される時間帯は、トレードを控えましょう。たったそれだけのことで、雇用統計の影響を受けずに済みます。

FX初心者へのアドバイス

今回はファンダメンタルズ分析の一環として、雇用統計について解説しました。

雇用統計にも色々種類があるのですが、トレードをするだけならば失業率を真っ先に覚えておくと良いでしょう。

特にアメリカの失業率は、トレンド転換のトリガーになるほどの重要な経済指標です。これを覚えずにFXを始めると、大損するリスクがあります。

初心者の場合、いきなり失業率の指標を参考に今後の動向を予測するといってもなかなか難しいでしょう。特にテクニカル分析を得意とするという人ほどその傾向が強いです。

できるだけ確実にトレードで勝利したいなら、あれこれ予測を立てずに、指標が発表されるまで待ちましょう。

指標が発表され、その後にトレンドが発生してからエントリーをすれば、わざわざ予測を立てずとも勝率の高いトレードができます。