エリオット波動理論とは?FX初心者でも勝てる利用方法解説!

FXは、テクニカル分析を習得することで、勝率の高いトレードができるようになります。

エリオット波動は、そんなテクニカル分析でよく使用される理論であり、習得することで相場の今後の動きを読みやすくなります。

今回はエリオット波動理論とは何なのか、その特徴と見方、トレードの使用例、リスク、その他おさえておきたいポイントなどを解説します。

注意
本記事で登場するチャートの図はあくまでもイメージです。

相場全体の流れにより分析・ラインは変わってくるのである程度の経験が必要になる、ということを念頭に置き本記事を確認ください。

エリオット波動理論とは?

エリオット波動は、トレーダー間で人気の高い理論の一つであり、アナリストのラフル・ネルソン・エリオットが提唱した理論です。

もともとは株式投資で提唱された理論ですが、FXの世界でも通用するということで、FXトレーダーの中にもエリオット波動を取り入れた手法を採用している人もいます。

エリオット波動理論によると、相場にはサイクルがあり、値動きにも一定のリズムがあるとのこと。

相場というのは常に固定されておらず、上下の波を描いているものです。このチャートの波について、エリオット波動では「上昇5波、下降3波」の周期で波が発生すると唱えています。

チャートにすると、以下のような具合です。

株と違って為替相場の場合、「下降5波、上昇3波」になるような展開もあるでしょうから、エリオット波動は必ずしも上昇トレンドだけに通用する手法というわけではありません。

トレンドが形成された時の、一つの波のサイクルのパターンとしてエリオット波動理論を覚えておくと良いでしょう。

MEMO
エリオット波動によると、チャートの波には周期がある。「上昇5波と下降3波」

エリオット波動を使用する目的

エリオット波動理論を使用する目的というと、主にトレンドの今後の動きを把握すること。

特にトレードの現場では、エントリーと決済のタイミングを把握する上で、エリオット波動理論は参考になります。

為替相場に限らず、相場というのは一直線に上昇、もしくは下降するということはまずありません。

上昇トレンドが発生している最中であっても、一時的に下落することがありますし、下降トレンド中にレートが上昇することもあります。

上昇相場中の下落は押し目買いのポイントとなりますし、下降相場中の一時的上昇は戻り売りのポイントになります。

MEMO
押し目買いと戻り売りは投資の手法の一つ。トレンドの調整時にエントリーして利益を狙う手法のこと

例えば上昇トレンドが発生している時、なんとなく上がっているからロングで注文を入れるとします。

このような根拠のないトレードをすると、たとえ上昇相場であっても、一時的な調整による下落に巻き込まれ、トレードで負けてしまう恐れがあります。

しかし、エリオット波動を知っていれば上昇相場中において、次にいつ下落が来るかを予測することができますので、高値掴みなどのリスクを回避できるでしょう。

同じ上昇相場でも、調整前のロングポジションと、調整後のロングポジションでは、得られる利幅にも違いがあります。

より多くの利益を取るためにも、トレンドが発生した時はエリオット波動を参考に、調整が発生するポイントを見定めましょう。

例えば上記のチャート。

上昇相場中に調整が入り、一時的に下落が発生しています。

仮に青い水平ラインが調整前でエントリーしたポイント、黒い水平ラインが調整後にエントリーしたポイントとした場合、明らかに調整によって落ちた後に新規買いでエントリーできた方が、その後の上昇で大きな利幅が獲れていることが一目瞭然です。

エリオット波動理論は、押し目買いや戻り売りの手法と相性が良く、トレンド相場で効果を発揮しやすいです。

エリオット波動の特徴と原則

エリオット波動の最初の5波には、それぞれに特徴があります。

  1. 第一波…じわじわと動く波。ここでトレンドの方向性が決まる
  2. 第二波…第一波と反対方向の波
  3. 第三波…大きく長い波。順張りのエントリーポイントになりやすい
  4. 第四波…第三波と反対方向の波。動きが激しく、逆張りのエントリーポイントになりやすい
  5. 第五波…勢いの大きい波。短期的な高騰もしくは暴落になりやすい

第一、第三、第五の波がトレンドに合わせた動き、第二、第四の波がトレンドとは反対方向の調整の動きをします。

実際のトレードでは、第一、第二の波が終わるまでエントリーせず、様子見することが多く、エントリーは第三波以降になりやすいです。

というのも、第一、第二の波の時点ではまだエリオット波動が発生したと確信できず、この時点でエントリーをすると騙しに引っかかりやすいからです。

もちろん、博打を狙って第一波からエントリーを狙っても良いのですが、上級者でないと騙しに遭いやすく、勝率が悪いので、初心者のうちは第三波が来るまではエントリーせず、様子見することをおすすめします。

注意
初心者のうちは第三波が来るまでは様子見しよう

エリオット波動の3つの原則

エリオット波動では、3つの原則があるとされています。以下がその原則です。

  1. 第一、三、五の各波のうち、第三波がもっとも短くなることは無い
  2. 第一の波を打ち消すほどの大きな第二の波は来ない
  3. 第四の波が第一の波の終点を割ることはない

1と2の原則はわかりやすいのですが、3の原則は少しわかり難いので補足します。

ちなみに、2番目の原則についてですが、これは絶対に第二の波が第一の波を打ち消すことはないという意味ではありません。

これは、第二の波が第一の波を打ち消すほどの大きな動きであった場合、それはエリオット波動ではなかったというサインです。要するに、騙しだったということです。

第四の波は第一の波の終点を割らない

エリオット波動のこの「第四の波は第一の波の終点を割らない」、という原則は要するに第一の終点を第四波の反発のラインにできるということです。

チャートにすると、以下のようになります。

上記の図は上昇トレンドを参考にしていますので、第一波の終値は高値となります。これが下降相場の場合、第一波の終値は安値となります。

まず第一波で上昇し、第二波で下落。その後、第三波によって再びレートが上昇し、第四波で下落しています。

この第四波が第一波の終値を割らないという原則なので、第一波の終値で引いた水平ラインを割らずに反発し、第五波が到来することでそのままさらに上昇しています。

実際のチャートでは、ここで描いた図のようにタイミングよく第一波の終値付近で反発するということは無いですが、似たような動きはします。

例えば以下のチャート。

ここでは下降相場のチャートを使用しており、第一波でまず急落しています。

その後、第二の波で反転し、第三波で再びトレンド通りに下落。第四波で反転し、上昇します。

この第四波がちょうど第一波の終値である安値の水平ラインに近づくと、反転し、第五の波が発生してレートはさらに下落しています。

よく見るとローソク足のヒゲが水平らラインを割っているので、一時的に割っていますが、概ねその付近で反転しているので、エリオット波動がしっかり機能しているということがわかります。

第一の波の終値を反発のポイントと見ることで、第五の波に備えることができるので、第四の波が発生したら要チェックです。

エリオット波動を使用した手法

ここまではエリオット波動理論の特徴や原則、見方を解説しました。ここからは、エリオット波動を利用した手法を解説します。

エリオット波動を利用した手法は、トレンドの流れに沿ってトレードする順張りと、トレンドに逆らう形でトレードする逆張りの二種類があります。

  1. 順張りの手法
  2. 逆張りの手法

以下より詳しく解説します。

1.順張りの手法【初心者向け】

まず順張りの手法について解説します。

今回は、第一波は捨てて、勝率が高い第三波に焦点を絞ったトレードをする、という前提で話を進めます。

第一波の終値を第三波が割ったらエントリー、含み益が出たら決済をする、というトレードルールで売買をします。

まず以下のチャートより、第一波の終値に対して水平ラインを描きます。

水平ラインを引くと、ちょうど113.00円付近が第一波の終値だとわかりますので、ここをエントリーポイントに設定します。

その後、第二波が来たことで一旦レートは下落しましたが、第三波が来ることで上昇。エントリーポイントに到達したので、買い注文を入れてロングポジションを保有します。

その後、順調にレートが上がり、114.00円を突破しました。キリが良いので、ここで決済したと仮定しましょう。

そうすると、113.00円でエントリーし、114.00円で決済をしたので、100pipsもの利益を得られた計算になります。

この後、第四波が来て、さらに第五波が来る可能性もありますでの、第五の波に備えても良いでしょう。

エリオット波動の場合、どこまでトレンドが続くかが予測し難いので、事前に利確のルールを決めておきましょう。

注意
トレード前に利確のルールを決めるべし

2.逆張りの手法【上級者向け】

次に逆張りの手法を紹介します。

今回は第五の波が発生した後に大きく動くという前提の下に、第四波の終値を第五波発生後にレートが割ったら逆張りでエントリーをするというトレードルールで売買する、と仮定します。

まずチャートの第四波の終値を見つけ、そこに水平ラインを引きます。

水平ラインを伸ばすと、ちょうど110.00円付近となりましたので、ここを割ったらエントリーをするとします。今回は上昇相場での逆張りなので、エントリーの方向は売りです。

その後、第五波が発生して以降、しばらくレンジ相場が続きましたが、やがて下落し、水平ラインを割ったので、ここで新規売り注文を入れます。

その後、順調に急落し、ローソク足が108.00円を割りましたので、キリが良いのでそこでエントリーできたと仮定します。

すると、110.00円でエントリーし、108.00円で決済をしたことになるので、200pipsの利益となります。

順張りの時と同様に、逆張りをする場合も事前に利確のルールを決めておいてください。

逆張りの手法は騙しが多く、勝率の低い手法なので、上級者向けです。初心者のうちは、順張りから始めることをおすすめします。

注意
逆張りは成功すると短期間で稼げるが、勝率は低く、初心者と相性が悪い

エリオット波動のデメリットとリスク

ここではエリオット波動のデメリットやリスクについて紹介します。

  1. エリオット波動単体では勝てない
  2. 外れることがある
  3. レンジ相場だと通用しない

以下より詳しく解説します。

1.エリオット波動単体では勝てない

まずエリオット波動は、それ単体ではトレードでは勝てないです。利用する際には、他のテクニカル指標も同時に使用しましょう。

例えば今回紹介した手法の場合、エリオット波動とは別に水平ラインを用いています。

水平ラインを引くことで、ブレイクアウトした場所が見つけやすく、エントリーがしやすいので、今回水平ラインを紹介しました。

エリオット波動は色々なテクニカル指標との相性が良いので、自分のトレードスタイルに合った指標やツールを用いると良いでしょう。

今回紹介した手法だけが、エリオット波動を利用した手法というわけではありません。あくまで今回は、エリオット波動をわかりやすく解説するために水平ラインを使っただけです。

どの指標を使用すれば良いのかまだわからないという場合は、デモ口座などを使用し、実際に色々なツールの使用感を試してみると良いでしょう。

世の中には様々な手法が存在しており、これが絶対に正しいという聖杯はありません。自分の価値観にあった手法を選びましょう。

2.外れることがある

エリオット波動は確かに人気のある理論ですが、絶対にこの理論通りに動くというわけではありません。外れることもあります。

確かにエリオット波動通りに相場が動くことは多いですが、全ての相場がエリオット波動通りに動いているわけではありません。

エリオット波動も外れることがあります。

もしもエリオット波動が外れた時の対策ですが、「損切りのルールを徹底させること」、これが最善の対策です。

エリオット波動が外れたら、そこでトレードは終了です。早めに決済をし、損失の拡大を防いでください。

3.レンジ相場だと通用しない

エリオット波動はそもそもトレンド相場を前提にしている理論であるため、レンジ相場だとまったく通用しません。

もちろん、上級者の中にはレンジ相場でも勝てるという人はいます。しかし、そういう人はレンジ相場で勝てるだけの経験と実力があるものです。

まだエリオット波動を覚えたばかりの初心者の場合、レンジ相場は避けた方が賢明でしょう。

トレンド相場は初心者でも簡単に勝てる相場です。わざわざ難易度の高いレンジ相場で頑張る必要はありません。

勝てる時だけトレードをし、それ以外はトレードせず、待つこと。

レンジ相場に挑戦したけど全然勝てないという人は、いっそのことレンジ相場時はトレードを休みましょう。それがもっとも有効な対策になります。

初心者へのアドバイス

今回はエリオット波動について色々と説明しましたが、実際の利用にあたっては全てを応用する必要はありません。

FXの目標は稼ぐことであり、勉強することではありません。勉強はあくまで稼ぐための手段であり、目的ではないからです。

エリオット波動の使い方を見て、この考え方はトレードに使えると思ったら、積極的にトレードに取り入れると良いでしょう。

その逆で、この考え方は自分のトレードスタイルとは合わないと思ったら、無理して取り入れる必要はありません。

エリオット波動に限らず、テクニカル分析を習得する際には、いかに自分が稼ぎやすいか、を重視しましょう。

そして、これは使えると思ったら、実際にトレードで使用し、その取引の結果をすべて記録に付けてください。

どれほど相性の良い手法も、最初から使いこなすことはできません。まずは実際に使ってみて、ダメな部分や反省すべきポイントをノートに書きだしましょう。

ノートにトレードの反省点を書いたら、今度は改善点を模索し、手法を改善してください。

トレードの内容を記録し、反省し、改善する、この検証のサイクルを繰り返すことが重要です。特に初心者のうちは、トレードの検証に力を注ぎましょう。