ダウ理論とは?FX初心者でも勝てる利用方法解説!

FXの対象である為替相場は、常にランダムに動いており、その動向を完璧に予測することはできません。ただし、このように動いたら、このように動くであろう、といった具合に動向をパターン化することは可能です。

相場の動きをパターン化すると、今後の展開が読みやすく、勝率の高いトレードを実践できます。ダウ理論は、そんな相場の今後の展開を予測する上で役立つテクニカル分析の基礎的な理論です。

今回はダウ理論とは何なのか、その特徴から見方、トレードでの使用例、リスクや注意点、その他おさえておきたいポイントなどを解説します。

ダウ理論を覚えると、相場が今後どのような動きをするのかを予測することができます。

ダウ理論は非常に初歩的な理論であり、テクニカル分析の土台となるような基礎的な知識でもあるので、これからFXを始めるという方はまずダウ理論から学んでみることをおすすめします。

注意
本記事で登場するチャートの図はあくまでもイメージです。

相場全体の流れにより分析・ラインは変わってくるのである程度の経験が必要になる、ということを念頭に置き本記事を確認ください。

ダウ理論とは?

ダウ理論とは、金融ジャーナリストのチャールズ・ダウが考案したチャート分析における基礎的な理論のことです。

チャールズ・ダウは、ダウ・ジョーンズ工業株平均株価を開発した人物としても有名です。

もともとは株価チャートの分析に用いられていた理論ですが、為替市場が対象であるFXでも通用します。

ダウ理論によると、あらゆる情報はすべて為替レートの中に織り込まれているとのことで、チャートを見れば現在の動向だけでなく、今後の動きなども予測可能であるとのこと。

もちろん、あくまで予測が可能というだけで、完璧に予測できるわけではないので注意してください。

ただ、このチャートの中にすべての情報が織り込まれているという考えは、経済的な要因から今度の動向を分析するファンダメンタルズ分析とは対称的な考えであり、テクニカル分析の礎でもあります。

ダウ理論とはまさに、テクニカル分析の基礎そのものなのです。

MEMO
ダウ理論はテクニカル分析の基礎中の基礎

ダウ理論を基にしたチャートの見方

ダウ理論によると、チャートは様々なトレンドによって支配されており、その動きには一定のパターンがあるとのことです。

ここではダウ理論でおさえておきたいチャートの見方を3点紹介します。

  1. 3つのトレンド
  2. トレンドの3つの局面
  3. トレンドは明確なシグナルがあるまで続く

以下より各項目について詳しく解説します。

1.3つのトレンド

まずダウ理論では、チャート上のトレンドには3つの種類、長期のメイントレンドと中期トレンド、そして短期トレンドがあるとしています。

ダウ理論の3つのトレンド
  1. 長期のメイントレンド
  2. 中期トレンド
  3. 短期トレンド

中期トレンドは長期トレンドの調整局面で発生しやすく、メイントレンドとは逆方向に動くとされています。

その中期トレンドの中に、さらに短期の細かいトレンドが発生するとしています。この短期トレンドについては、スキャルピングのような超短期の取引をしない限り、基本的に無視しても大丈夫です。

これら3つのトレンドのうち、抑えておきたいのはメインとなっている長期トレンド、そして調整局面に反対方向に動く中期トレンドの2つです。

以下は長期トレンドと中期トレンドが発生している時のチャートです。

上記のチャートを見ると、まず大きくレートが下落しており、長期のメイントレンドは下降相場を形成していることがわかります。

メイントレンドは赤線、中期トレンドは青線でそれぞれ線を引いています。

長期トレンドに対して、たまに反発するように上昇している個所がありますが、これが中期トレンドとなります。

トレンドの大きな流れを見たい時は長期トレンド、調整を見たい時は中期トレンドを、それぞれ注目すると良いでしょう。

さらにスキャルピングやデイトレードのような、より短期のトレードをするなら、短期トレンドにも目を配りましょう。

MEMO
長期トレンドと中期トレンドを見ることでトレンドの全体的な動きと、調整のポイントを把握できる

2.トレンドの3つの局面

ダウ理論によると、トレンドには三つの局面があるとされます。

まず1つ目が、抜け目ない投資家による大量の新規注文が入ることで、トレンドが始まる段階。

2つ目が、市場全体がその動きに追従し、大量の新規注文が入ることで、トレンドに拍車がかかる段階。

3つ目は、1つ目の抜け目ない投資家による大量の決済注文が入り、トレンドの動きに歯止めがかかり始める段階。

3つ目の大量の決済注文が入る時が、そのトレンドの終焉が近いサインとなります。

チャートにすると、以下のようになります。

今回のチャートでは、上昇のメイントレンドが発生しています。

まず第一段階で、大きめの上昇が発生しています。その後、市場全体がその動きに追従する形で、さらに多くの買いの新規注文が入り、上昇トレンドの動きに拍車がかかっています。

やがて第一段階の抜け目ない投資家が決済注文を入れることで、上昇トレンドの動きが緩慢になり、一時的に下落します。

しかし、全体の動きとしてはまだ上昇の勢いがあるせいか、しばらくは上昇が続いています。やがて相場が転換し、下降トレンドが始まっています。

メイントレンドが発生している最中に、大きな中期トレンドが発生したら、トレンドの終了が近いサインとなるので注意を払いましょう。

MEMO
トレンドの3つ目の段階が発生したらトレンドの終了が近いサインとなる

3.トレンドは明確なシグナルがあるまで続く

ダウ理論では、トレンドは明確な反転のシグナルがあるまでは継続するとされています。

要はトレンドが終了したと見なせるサインが出るまでは、現在のトレンドが続くということなのですが、ただどうやってこのトレンドの終了を見分ければ良いのでしょうか?

ダウ理論ではトレンド終了のサインとして、トレンドとは反対方向にレートが動いた時、前回の高値、もしくは安値を更新したらトレンド転換のサインになるとされています。

例えば以下のチャート。

当初はレートが右下へと下がり、下降トレンドを形成していることがわかります。

途中、何度も中期トレンドが発生し、レートを上げているのですが、前回の高値を更新できず、だんだんと高値を下げていっていることが見て取れます。

しかし、5回目の高値が発生した後の中期トレンドは、そのまま前回の高値を更新しました。

ちょうど四角で囲っている部分がそのポイントです。

この前回の高値を割っている箇所が、今回の下降トレンドの終了のサインとなります。

このトレンド終了のサインは、決済もしくはエントリーのサインとしても使用されます。

MEMO
上昇トレンド中なら前回の安値を割った時、下降トレンドなら前回の高値を割った時、トレンド終了のサインとなる

ダウ理論を利用した手法

ここまではダウ理論の見方を解説しました。ここからは、ダウ理論を応用した手法について、順張りと逆張り、それぞれのやり方を解説します。

順張りとは、トレンドの方向に合わせてトレードするトレンドフォロー系の手法のことです。上昇相場ならロング、下降相場ならショートを入れることになります。

そのメリットは勝率が高いこと、デメリットは利幅が小さいことです。稼げる利幅が小さいのですが、勝率が高いので、順張りは初心者向けの手法となります。

逆張りとは、トレンドとは逆方向にトレードをする手法のことです。上昇相場ならショート、下降相場ならロングの注文をそれぞれ入れます。

そのメリットは短期間で大きく稼げること、デメリットは騙しが多くて勝率が低いことです。逆張りはトレード経験がないとなかなか稼げず、リスクの高い手法であるため、上級者向けの手法となります。

  1. 順張り(トレンドフォロー)の手法
  2. 逆張りの手法

以下よりそれぞれの手法を詳しく解説します。

1.順張り(トレンドフォロー)の手法【初心者向け】

順張りの手法を実践する場合、メイントレンドに逆らわず、流れに合わせて売買をすることになります。

今回は中期トレンドが発生した後にエントリーをし、前回の高値、もしくは安値を割ったらトレンド終了のサインとして決済をする、というトレードルールをやる前提で話を進めます。

まず以下のチャートより、中期トレンドが発生している場所を見つけ、安値もしくは高値に水平ラインを引きます。

今回のチャートは上昇相場となりますので、中期トレンドでは安値に水平ラインを引くことになります。

まず一本目の水平ラインを引いた箇所が、ちょうど108.00円付近なので、ここでロングポジションをエントリーできたとします。

その後、レートは順調に上がり、安値が切りあがっています。

しかし、ちょうど5本目の水平ラインを引いた後にローソク足が大きく下がり、横線を割っています。

この水平ラインを割った箇所がトレンド終了のサインとなりますので、ここで決済をします。

ちょうど112.00円より少し上のあたりなので、今回は112.00円で決済できたとします。

すると、108.00円でエントリーし、112.00円で決済ができたので、400pipsの利益となります。

1万通貨のトレードなら4万円、10万通貨なら40万円の利益となるでしょう。

ただ勝利するだけでなく、がっつり利益まで稼げたので、トレードは大成功です。

今回はわかりやすさを優先して水平ラインを使用しましたが、実際のトレードでは各々好きなツールを使用すると良いでしょう。

注意
順張り手法の場合、相場の終了のサインが出たら必ず決済をすること

2.逆張りの手法【上級者向け】

次に、ダウ理論を利用した逆張りの手法を紹介します。逆張りは騙しが多いので、初心者にはおすすめしません。あくまで上級者向けの手法となります。

逆張りの手法では、メイントレンドの終了と同時に、大きく反対方向に動くという前提でトレードをします。

手法の内容は、前回の高値もしくは安値を中期トレンドが割ったらエントリーのサイン、その後は含み益が出た後に決済をする、という手法でトレードをします。

チャートにすると、以下のようになります。

このチャートでは上昇相場が発生していますので、中期トレンドが発生時には安値に水平ラインを引きます。

当初、順調に安値が切りあがり、レートが値上がりし続けているのですが、ちょうど4本目の水平ラインを引いた後にレートが大きく落ち、ローソク足が水平ラインを割っています。

ここがトレンドの終了ポイントであり、逆張りとしてショートポジションの新規注文を入れるポイントとなります。

今回は上昇相場に対する逆張りなので、新規売り注文を入れます。ちょうど112.20円付近となりますので、このレートでエントリーできたと仮定します。

その後、レートは順調に落ち、108.00円を割っています。今回は108.00円で決済できたと仮定します。

逆張りの場合、どこで決済をするべきかは各々の自己判断に任されますので、必ずトレードをする前にどこで利確をするのか、決済のルールを決めておきましょう。

今回のトレードでは、112.20円でエントリー、108.00円で決済となりましたので、利益は420pipsとなります。

順張りトレードと違って、逆張りは成功すると短い期間で大きく稼ぐことができます。ただし、騙しが多く、失敗の可能性が高いので注意してください。

注意
逆張りは成功すると短期間で大きく稼げるが、騙しが多く、勝率は低い

ダウ理論のデメリットと対策

ここではダウ理論のデメリットやリスク、それと各対策について紹介します。

  1. ダウ理論だけでは勝てない
  2. レンジ相場だと役に立たない
  3. 騙しがある

以下より詳しく解説します。

1.ダウ理論だけでは勝てない

まずダウ理論はテクニカル分析の基礎中の基礎ということもあってか、ダウ理論単体で稼ぐことはほぼ不可能です。

やってできない事はないのですが、非常に面倒ですし、なによりせっかく便利なツールがあるのですから、他のツールも一緒に利用した方が良いでしょう。

例えば今回、手法を解説している章でダウ理論とは別に水平ラインを用いました。

ここで紹介したような水平ラインを用いる手法もあれば、トレンドラインを用いる手法もありますし、その他のインディケーターを用いる手法もあります。

ダウ理論はテクニカル分析における基礎中の基礎であり、この基礎を学んだ上で他のツールを応用し、トレードをすると、勝率を上げることができるでしょう。

FX初心者の場合、ダウ理論を学んだら、次はテクニカル指標の使い方を学ぶと良いでしょう。

MEMO
ダウ理論はテクニカル指標を使う前の段階で覚えておいて欲しい初歩的な基礎知識

2.レンジ相場だと役に立たない

ダウ理論は、トレンドが発生している前提で唱えられている理論です。そのため、相場に動きがない時、例えばレンジ相場が発生しているような最中だと、役には立たないです。

レンジ相場とは、一定の範囲内でレートが上下に動いている相場のこと。

レートが大きく動くトレンド相場と違って、レンジ相場は動きが少なく、初心者には難易度が高い相場となります。

レンジ相場にはレンジ相場特有の稼ぎ方があり、ダウ理論はそんなレンジ相場とは相性が悪いです。

もちろん、中にはレンジ相場でも稼げるという人もいるでしょう。しかし、FXを始めたばかりの初心者の場合、レンジ相場に迂闊に手を出すと、かえって損をするリスクの方が高いです。

レンジ相場に遭遇したら、トレードを中断して休んでもらって一向に構わないです。挑戦するなとは言いませんが、勝てる算段がないうちは様子見で十分でしょう。

負ける相場ではトレードせず、勝てる相場が来るまでひたすら待つ、これはFXで稼ぐ上で非常に大切なことです。

MEMO
レンジ相場で勝つ自信がないならトレードせず、トレンド相場が来るのを待とう

3.騙しがある

投資の世界にはダウ理論とは別に、ランダムウォーク理論という理論があります。

ランダムウォーク理論とは、株価の動きは常にランダムであり、誰にも予想できないとする理論です。

要するに、チャートを見たからといって将来の動きがわかるはずがないという説です。

実際、為替相場はダウ理論に即して動くこともあれば、そうでもない動きをすることもあります。

騙しが発生し、それに釣られると、稼ぐどころか損するリスクすらあるでしょう。

FXの相場にはトレーダーを間違った方向へと導く騙しがあります。ダウ理論とて例外ではありません。

ダウ理論に従ってトレードをしてみたものの、もしも騙しに引っかかってしまった場合は、潔く負けを認め、損切りしてください。

損切りのルールを徹底させることが、騙しへの対策となります。

注意
ダウ理論も外れることがある

初心者へのアドバイス

今回はダウ理論と水平ラインを応用した手法を上記で解説しましたが、これが絶対に正しいという手法というわけではありません。

水平ラインを使ったライントレードが得意というのであれば、ここで紹介した手法を活用しても良いですし、別のテクニカル指標を使った方が勝ちやすいというのであれば、そちらを使ってもらって全く構わないです。

FXにおける正義とは、自分が稼ぐことです。

ダウ理論を筆頭にテクニカル分析についてやり方を学んでみたら、必ず本当に稼げるのか、検証をしてください。

検証をし、上手くいかないようであれば、改善点を模索しましょう。

手法を検証し、改善、そして再び検証し、また改善をする、このサイクルを繰り返すことでトレーダーとして成長できるのです。

FXで稼ぎたいのであれば、どうすれば稼げるのかを考えましょう。そしてトレードの結果をすべて記録し、検証と改善を繰り返してください。