スイスフラン/円の特徴!FX初心者が押さえておきたいポイント解説!

FXの通貨ペアといってもそれぞれで、特徴があります。各通貨ペアの特徴をおさえておくと、投資の幅が広がり、より柔軟性に富んだトレードができるようになるでしょう。

今回は通貨ペアの一つであるスイスフラン/円について、その特徴からメリット、デメリット、動きやすい時間帯、注意点、その他のおさえておきたいポイントなどを紹介します。

永世中立国であるスイスの通貨であるフランは、他の通貨とは異なる動きをしやすく、その特徴を把握しておくと様々な場面で役に立つことでしょう。

スイスフラン/円とは?

スイスフラン/円とは通貨ペアの一つであり、スイスの通貨であるフランと日本の通貨である円のペアのことで、CHF/JPYと表記されます。

スイスと言えば中央ヨーロッパにある国で、アルプスで有名です。

日本同様に安全通貨としても有名な通貨であり、リスクオフのムードが蔓延すると買われやすく、リスクオンのムードが蔓延すると売られやすいという特徴があります。

リスクオンとは、景気の改善など好材料が要因となり、投資家がリスクを取ってでも積極的に投資をするムードのことです。

リスクオフはリスクオンの反対で、経済危機などが原因で投資に消極的になる様相のことを指します。

要するに、景気が良い時は売られやすく、経済危機などが理由で景気が悪化している時は買われやすい、ということです。

MEMO
スイスフランはスイスの通貨

スイスフランの特徴

FXにおいてスイスフランは取扱通貨の一種類であり、その特徴は政策金利の低さにあります。

スイスフランは日本円同様に金利が非常に低い通貨となります。

その金利ですが、2019年5月時点において-1.25%と、日本の政策金利である0.10%よりも低い水準となります。

金利が低いことで有名な円ですが、スイスフランはそれ以上に低い金利の通貨となります。

ショートポジションでスワップを稼げる

日本円以上に政策金利が低い通貨であるスイスフランですが、そのような事情もあってかスイスフラン/円でショートポジションを保有すると、FX会社によってはスワップ収入を稼ぐことも可能です。

スワップポイントとは通貨間の金利差によって生じる利息収入のようなもので、金利の高い外貨に投資をすれば、売買をせずとも金利分だけ収入を得られます。

日本は世界でも低金利な通貨となりますので、本来であればショートポジションを保有してもスワップ収入は得られないでしょう。

しかし、スイスフラン/円に限定すれば、日本円よりもスイスフランの方が金利が低いということもあってか、ショートポジションを保有することでスワップ収入を得られるのです。

もちろん、全てのFX会社が稼げるというわけではありません。スワップを狙うなら、どこのFX会社ならば稼げるのか、口座を開設する前に各FX会社のスワップポイントをチェックしておきましょう。

MEMO
一部のFX会社であれば、スイスフラン/円のショートポジションでスワップを稼げる

チェックしておきたい指標

スイスフラン/円を対象に投資をする場合、スイスだけでなく、日本の重要経済指標もチェックしておきましょう。

以下はファンダメンタルズ分析をする上でチェックしておきたい指標です。

  1. 政策金利(スイス・日本)
  2. 雇用統計(スイス・日本)
  3. 要人発言

政策金利と雇用統計は、どちらも為替レートに大きな影響を及ぼす最重の指標となります。経済指標カレンダーなどをチェックし、常日頃から経済の動向を分析しましょう。

さらに、要人発言も投資をする上でチェックしておきたいポイントです。特にスイスはごく稀にレートを大きく動かすようなイベントが発生することがあるだけに、警戒が必要です。

スイスフランショックとは?

スイスフランショックとは、2015年1月に、スイスの中央銀行による政策変更により引き起こされた為替レートの大変動のことです。

当時、ギリシャ危機などの経済危機が原因でリスクオフのムードが高まり、ユーロ売り、スイスフラン買いの動きが強まっていました。

その結果、スイスフランのレートが異様に高くなるなどの問題が発生し、これを是正するために中央銀行が政策変更を行ったのですが、それがスイスフランショックを引き起こすキッカケとなりました。

この政策変更により、中央銀行は無制限のスイスフラン売りを行いました。この為替介入により、スイスフランのレートは短期的に大きく変動。その動きについていけず、多くのFXトレーダーが大損するという結末を招きました。

スイスフランショックはまさに青天の霹靂のようなタイミングで行われたため、誰にも予測できなかったことでしょう。

スイスフランショックのように、まったく予期せぬ要因が働いてレートが大きく変動するということは投資の世界ではよくあることです。

特に中央銀行による為替介入が行われると、予想をはるかに超える変動が起きることがあるだけに、ファンダメンタルズ分析をする際には経済閣僚の発言などに細心の注意を払いましょう。

スイスフラン/円のメリットとデメリット

ここではFXでスイスフラン/円を対象にトレードをするにあたってのメリットとデメリットをそれぞれ紹介します。

  1. メリット:ボラティリティが大きい
  2. デメリット:スワップポイントを稼げない

以下より詳しく解説します。

1.メリット:ボラティリティが大きい

スイスフラン/円は人気のある通貨ペアということもあってか、国内FX会社のほとんどがスイスフラン/円を取り扱っています。

そんなスイスフラン/円ですが、ボラティリティが大きく、短期間であってもレートが大きく動くので、短期売買がやりやすいというメリットがあります。

スプレッドに関しても、狭い方ですので、トレードにおいてそこまで不利な扱いは受けないでしょう。

確かに米ドル/円やユーロ/円などと比較すると、スイスフラン/円のスプレッドは広めであり、スキャルピングのような超短期の売買との相性は悪いかもしれません。

しかし、デイトレードやスイングトレードのような、ある程度の時間をかけるタイプのトレードスタイルであれば、ボラティリティが大きく、スプレッドもそこそこ狭いスイスフラン/円は相性の良い通貨ペアとなってくれるでしょう。

2.デメリット:スワップポイントを稼げない

スイスフランと日本円、どちらも政策金利が低い通貨であるため、この通貨ペアではスワップポイントが稼げないというデメリットがあります。

ボラティリティが大きいので、デイトレードなどを通じて差益を稼ぐことはできるのですが、スワップを狙った長期投資には向いていないでしょう。

確かにスイスフラン/円は、ショートポジションを保有することで、円高の局面でもスワップを稼げるというメリットがあります。

しかし、そこで稼げる利益もそれほど大きくはありません。それだったらオーストラリアドルやニュージーランドドルなど、より高利回りな通貨を選んだ方がマシというものです。

スイスフラン/円のスワップポイントが低い以上、長期投資との相性が悪く、利息収入は期待できないです。

スイスフラン/円の動きやすい時間帯

ここではチャートを使用し、スイスフラン/円の動きやすい時間帯を紹介します。

スイスフラン/円が動きやすい時間帯というと、ロンドン市場が始まる16時以降(夏時間)、それと東京市場が始まる9時以降、ニューヨーク市場が始まる21時以降(夏時間)などがあります。

以下のチャートは、スイスフラン/円の1時間足チャートです。

上記のチャートを、9時以降と16時以降、21時以降でそれぞれ分けると、以下のチャートのようになります。

チャートを見ると、東京市場とロンドン市場(英)、ニューヨーク市場(米)が始まる時間帯になると、レートが大きく動いていることがわかります。

特にニューヨーク市場がオープンする時間帯となると、2時間にわたって大きく動くこともあるだけに、まさに狙い目でしょう。

もちろん、レートというのは必ずしもこの時間帯に動くというものではありません。時と場合によっては動かないこともあるので注意してください。

ボラティリティが大きく、東京市場やロンドン市場、ニューヨーク市場が始まる時間帯にレートが動きやすいスイスフラン/円は、それぞれのライフスタイルに合わせてトレードがしやすい通貨ペアでもあります。

投資時の注意点

ここではスイスフラン/円を対象にFXで売買をする際の注意点について紹介します。

  1. ロングだとマイナススワップが発生する
  2. スプレッドの狭さが普通
  3. 為替介入のリスク

以下より詳しく解説します。

1.ロングだとマイナススワップが発生する

スイスの政策金利は日本よりも低いです。そのため、スイスフラン/円のロングポジションを保有すると、マイナススワップが発生するので注意してください。

これがオーストラリアドルやニュージーランドドルなどの政策金利が高い通貨とのペアの場合、日本の金利が低いので、ロングポジションを保有するとスワップポイントが稼げます。

しかしスイスフラン/円の場合はマイナススワップになってしまうので、例えばスイスフラン/円のロングポジションを長期保有すると、保有した日数分ごとにマイナススワップが発生し続けます。

たとえ今後、円安になる可能性が高いとしても、ポジション保有中にマイナススワップが発生することで利益が減ってしまうため、円安時においてスイスフラン/円は不利になりやすいです。

対策

せっかくの円安相場も、スイスフラン/円だとマイナススワップが発生してしまうため、思ったように利益を稼ぐことはできないでしょう。

円安相場なのでロングポジションを入れたい、しかしスイスフラン/円の通貨ペアだとマイナススワップが発生してしまうので利益が減ってしまう、このようなケースに遭遇した場合、どうするべきなのでしょうか?

スイスフラン/円のマイナススワップを回避しつつロングポジションを保有したいのであれば、他のマイナススワップが発生しない通貨ペアを選ぶと良いでしょう。

例えばオーストラリアドル/円やニュージーランドドル/円ならば、ロングポジションを保有してもマイナススワップは発生しません。

それどころか、高利回りな分、スワップ収入を得られるほどです。

それに加え、円安相場の恩恵を受けることでレートが上昇すれば、差益分だけ利益を稼ぐことができるほどです。

スイスフラン/円だけが通貨ペアではありません。それぞれの相場に合わせて、もっとも相性の良い通貨ペアを選択しましょう。

2.スプレッドの狭さが普通

日本のFX業者のスプレッドは、海外のFX業者と比べて狭く、低コストな取引が可能です。それはスイスフラン/円についても同様で、海外業者などと比較すると低コストなトレードができるでしょう。

ただし、それはあくまで海外のスプレッドが広い業者と比べた場合の話であり、国内業者のスプレッド事情を鑑みると、スイスフラン/円のスプレッドはそれほど狭くはありません。

例えば、米ドル/円やユーロ/円などの人気の通貨ペアともなると、それこそスイスフラン/円よりもスプレッドが狭く、低コストな取引が可能です。

スイスフラン/円のスプレッドは広くもないのですが、狭くもなく、中途半端な狭さとなります。

スワップポイントが安いので長期投資に向いていない一方で、スプレッドも普通程度なのでスキャルピングに向いていないなど、スイスフラン/円は長期投資にも短期投資にも向き難いというデメリットがあるのです。

対策

スイスフラン/円との相性が良いトレードスタイルというと、主にデイトレードやスイングトレードなどの、数日から数週間ほどの時間を要するタイプとなるでしょう。

時間をかけるタイプのトレードスタイルであれば、スイスフランの中途半端なスプレッドが気になることもないからです。

スプレッドさえ気にならないのであれば、スイスフラン/円特有のボラティリティの大きさは、トレーダーにとって魅力となります。

しっかりと相場を読み、今後の展開を上手く的中させることができれば、数回のトレードだけでも大きく稼げることでしょう。

3.為替介入のリスク

スイスフラン/円のトレードをするにあたって、もっとも警戒しておきたい注意点といえば、やはり中央銀行による為替介入のリスクです。

スイスフランショックなど、かつてスイスは為替介入を実施したことがあり、それは日本も同様です。

スイスと日本は、為替介入をする可能性が高い国であるだけに、スイスフラン/円のトレードをする際にはいつ為替介入があっても良いように、対策を講じておく必要があるでしょう。

もしも対策を講じることなく為替介入が始まると、下手をすると莫大な損失を被るリスクがあります。

自分の財産を守るためにも、常に為替介入のリスクに備えておきましょう。

対策

為替介入がいつ行われるのかを予測することは基本的にできません。どれほど優秀な投資家でも、為替介入に巻き込まれるリスクがあります。

果たしてどうすれば為替介入のリスクを避けることができるのでしょうか?

為替介入のリスクを避ける一番良い方法は、取引をしないことです。

スイスフラン/円だけが通貨ペアではありません。他にも通貨ペアは沢山あります。

あえて為替介入のリスクがある2ヶ国を選ぶ必要はなく、為替介入リスクの低い他の通貨ペアでトレードをすれば、為替介入について恐れることなくFXに集中できることでしょう。

FX初心者へのアドバイス

今回は通貨ペアの一つであるスイスフラン/円について紹介しました。

スイスは日本よりも政策金利が低い国です。そのため、スイスフラン/円の取引をすると、ロングポジションだとマイナススワップが発生し、ショートポジションだとスワップポイントが稼げるという、一般的な通貨ペアとは逆の事象が発生します。

言い換えれば、円高になるような局面においては、ショートポジションを長期保有すると、差益だけでなく、スワップポイントまで稼げるので、二重の意味でお得になります。

そんな他の通貨にはない特徴のあるスイスフランには、為替介入のリスクがあるので注意しましょう。

もしも再びスイスフランショックのような為替介入が起こり、想定とは異なる方向にレートが動くと、瞬く間に大損するリスクがあります。

いつ為替介入があっても良いように、不要なトレードは避けましょう。

為替レートの動きを完璧に予測することは誰にもできません。しかし、トレードさえしなければ損はありません。

何があっても大丈夫なように、不要なトレードは極力避け、無駄な売買は控えましょう。

確実に勝てる時だけトレードをし、それ以外はトレードをしない、これはFXで稼ぐコツでもあります。