ボリンジャーバンドとは?FX初心者でも勝てる利用方法解説!

これからのレートの動きを予想するにあたって役に立つテクニカル指標の中には、パッと見ただけでは使い方がわからない難しい指標もあります。ボリンジャーバンドなどはまさにその典型でしょう。

初心者からすると付き合い難いボリンジャーバンドですが、他方でこの指標は上級者からも人気のある有名な指標でもあります。

今回はそんなボリンジャーバンドとは何なのか、その特徴や見方、トレードでの使用例、注意点、その他のおさえておきたいポイントなどを解説します。

ボリンジャーバンドは移動平均線などと並んで非常に使い勝手の良い指標です。ボリンジャーバンドだけで稼いでいるというトレーダーもいるほど実用性に優れた指標なだけに、FXを始めるのであればぜひともボリンジャーバンドの使い方も覚えておきましょう。

注意
本記事で登場するチャートの図はあくまでもイメージです。

相場全体の流れにより分析・ラインは変わってくるのである程度の経験が必要になる、ということを念頭に置き本記事を確認ください。

ボリンジャーバンドとは?

ボリンジャーバンドはテクニカル指標の一つであり、FXのトレードでよく多用される人気の指標でもあります。

その特徴は、移動平均線を囲むようにして上下に引かれるバンドのライン。ボリンジャーバンドを使用すると、標準偏差に基づいてバンドと呼ばれるラインが移動平均線を囲むように描かれます。

絵にすると以下のようになります。

中央のラインが移動平均線で、それを囲む上下のラインがバンドとなります。各バンドは、移動平均線にもっとも近いラインが±1σ、二番目に近いバンドは±2σ、三番目に近いバンドは±3σと表記されます。

それぞれのバンド毎に、レートが収まる確率が異なってきます。以下はボリンジャーバンドの正規分布の確率です。

  1. ±1σ…68.26%
  2. ±2σ…95.44%
  3. ±3σ…99.73%

上記の確率をわかりやすく言うと、例えば±2σの場合、為替レートがボリンジャーバンドの±2σを越える確率はわずか6%ほどで、95.44%の確率で±2σの範囲内におさまる、ということになります。

±3σを越える可能性はとても低く、1%にも満たないでしょう。

この事から、たとえレートが大きく動いて±2σもしくは±3σを越えることがあっても、すぐにレートは移動平均線へと回帰され、収束されるだろうとされています。

このようなレートが移動平均線に回帰する習性を利用した手法などもあります。

MEMO
ボリンジャーバンドのバンドの位置を見ることで、今後どこまで上がるのか、もしくは下がるのかを予測しやすくなる

ボリンジャーバンドを使用する目的

ボリンジャーバンドの良い点は、その時のレートの動きに合わせてバンドが縮小もしくは拡大するところです。

為替レートの動きというのは、常に一定ではありません。大きく上下に動くこともあれば、まったく動かず鎮静化することもあります。

このような大きくレートが動いている時と、変動幅が狭い時では、天井値と底値の幅にも違いが生じやすく、それぞれの相場に合わせてどのくらい動くのかを調整しなければなりません。

ボリンジャーバンドを使用すると、この相場に合わせて変動幅を調整するという微妙な匙加減が容易になりますので、トレードでの使い勝手が非常に良いです。

ボリンジャーバンドは実用的な良い指標なだけに、使用する目的も多岐にわたります。

売買のポイントを見つけるためであったり、レンジ相場かトレンド相場かを判断するために使用したり、他のテクニカル指標と組み合わせてオリジナルのインディケーターを作るためなど、ボリンジャーバンドの用途は多様です。

使い勝手が良い一方で、線が多く、一目見ただけでは何を意味しているのかわかり難いという煩雑さもあってか、初心者からすると取っつき難い指標でもあるというデメリットもあります。

ただ、一旦習得してしまえば、トレードをするにあたって非常に心強い指標となってくれます。

MEMO
ボリンジャーバンドはレンジ相場からトレンド相場まで様々な場面で役に立つ

ボリンジャーバンドの見方

ボリンジャーバンドはその性質から逆張りの手法向きだと判断されやすい指標ですが、必ずしも逆張りに向いているわけではありません。順張りでも力を発揮する役立つ指標です。

ボリンジャーバンドを開発したジョン・ボリンジャー氏本人も、ボリンジャーバンドは逆張りで使用するべきではないと言っているほどです。

ボリンジャーバンドの逆張りが成功しやすい場面というと、主にレンジ相場となります。

例えば以下のボリンジャーバンドを使用しているチャート。

全体的に動きがなく、一定の範囲内でレートが上下に動くなど、レンジ相場と化しています。

このようなレンジ相場で注目したいのは、主に±2σもしくは±3σです。

レンジ相場中は大きな動きが期待できないので、レートが一時的に上昇もしくは下降しても、バンドの±2σもしくは±3σ付近でレートが反発することで、やがては移動平均線があるところまで回帰しやすいです。

実際、赤丸で囲っている付近で反発し、移動平均線へとレートが回帰しています。

レンジ相場では、このような移動平均線に回帰する習性を利用した手法でトレードをすることが多いです。

これがトレンド相場の場合、話は変わってくるので注意しましょう。

レンジ相場時と違ってトレンド相場の場合、±2σもしくは±3σで反発せず、そのままローソク足がバンドを突き抜けていくことが多いです。

ちょうど以下のチャートのような具合です。

チャート上で四角で囲っている部分を見ると、ローソク足が+3σのバンドを上に突き抜け、レートはそのまま大きく上昇しています。

さらに、ボリンジャーバンドが大きく拡大しており、レートの動きが活発になっていることが見て取れます。

やがて大きく拡大したボリンジャーバンドも、徐々に縮小し、±3σのバンドの幅が狭くなっています。

このようにバンドの幅が狭くなっていると、レートの動きが弱くなっているサインとなりますので、トレンド相場であればトレンドの終了が近いことが窺えます。

ボリンジャーバンドはバンドの拡大や縮小などの変化を見ることで、現在の相場はトレンド相場なのか、それともレンジ相場なのかを判断する目安としても機能します。

トレンド相場とレンジ相場では、取引の方法が全く違ってくるだけに、バンドの拡大や縮小などの変化を見るだけで相場の違いを見極められるボリンジャーバンドは非常に役立つ指標と言えるでしょう。

ボリンジャーバンドを利用した手法

ここまではボリンジャーバンドの見方について解説しました。ここからはボリンジャーバンドを利用したトレードの手法を紹介します。

ボリンジャーバンドを利用した手法というと、主にレンジ相場で使える手法と、トレンド相場で使える手法の2種類があります。

  1. レンジ相場
  2. トレンド相場

以下よりそれぞれの手法を詳しく解説します。

1.レンジ相場の手法

レンジ相場とは、一定のレンジ内で上下にレートが動く相場のことで、トレンド相場と違って大きな動きが見込めず、初心者には厳しい相場となります。

このレンジ相場で利益を稼ぐためには、天井値と底値はどこなのかを分析しなければなりません。

そこで今回は、ボリンジャーバンドの±2σもしくは±3σのラインを天井値もしくは底値であると判断した上で、トレードの手法を解説します。

トレードルールは、ボリンジャーバンドの±2σもしくは±3σにローソク足が接触した後、反転したら移動平均線がある方向に沿うようにエントリー。移動平均線まで来たらそのまま決済をする、という前提で話を進めます。

まず以下のチャートより、売買できるポイントを探します。

四角で囲っている個所は、±2σのバンドで反転した箇所であるため、エントリーできポイントとなります。

今回は合計で5つ見つかりました。

そのうちの1つ目のサインで売買をした場合、どうなるのでしょうか?

まず1つ目のサインは、ちょうど155.00円付近で発生しているので、ここでエントリーできたと仮定します。

このエントリーのサインは+2σで発生していますので、今回はショートでエントリーすることになります。

その後、レートは一気に急落し、法則性通りに移動平均線へと到達しました。

その時のレートがちょうど150.00円付近でしたので、ここで決済ができたと仮定します。

すると、155.00円でエントリー、150.00円で決済ができたので、500pipsもの利益を稼げた計算になります。

今回は5回もエントリーのチャンスが同チャートで見つけられましたので、上記のような要領で残り5回のトレードで勝つことができれば、安定した利益が見込めるでしょう。

2.トレンド相場の手法

次にトレンド相場での手法を解説します。

トレンド相場はレンジ相場と違って一方的な展開になりやすく、騙しも少ない事から勝率の高い初心者向けの相場でもあります。

トレンド相場の場合、レートが±2σもしくは±3σで反転せず、そのまま突き抜けてしまうことが多いです。そのため、逆張りをするとかえって負けやすくなるので注意しましょう。

トレンド相場でボリンジャーバンドを使ったトレードをする場合、もう一つ別の指標も併用して使用すると良いでしょう。

今回は200移動平均線を併用します。

トレードルールは、上昇相場中にローソク足が+2σを突破したらロング、下降相場中にローソク足が-2σを突破したらショートでエントリー。ローソク足が移動平均線まで回帰したら決済をする、という前提で話を進めます。

まず以下のチャートにボリンジャーバンドと、200移動平均線を引きます。ボリンジャーバンドとは関係のない、青いラインが200移動平均線です。

200移動平均線を見ると、ボリンジャーバンドの中央にある移動平均線の方が上の位置にありますので、現在は上昇相場であることが見て取れます。

この場合、ロングでエントリーできるタイミングを待つことになります。

やがてローソク足が+2σを突破し、+3σに触れましたので、これがロングでエントリーするサインとなります。

ちょうど144.50円付近でサインが出ているので、ここでエントリーできたと仮定します。

やがてレートは順調に上昇を続け、147.00円付近でレートが移動平均線に回帰しましたので、ここで決済するとします。

すると、144.50円でエントリー、147.00円で決済ができましたので、250pipsもの利益を得られた計算になります。

騙しが多いレンジ相場と比べて、トレンド相場は騙しが少なく、初心者向けです。

FXを始めてまだ間もない初心者の場合、いきなりレンジ相場でトレードをするよりも、比較的勝ちやすいトレンド相場から挑戦した方が良いでしょう。

ボリンジャーバンドのデメリット、リスク、注意点

ここではボリンジャーバンドのデメリットやリスク、注意点などを紹介します。

  1. 騙しがある
  2. 難易度が高い
  3. 絶対に稼げるわけではない

以下より詳しく解説します。

1.騙しがある

まずボリジャーバンドを利用したトレードをする際には、騙しに引っかからないように注意しましょう。

騙しとは、トレーダーを騙すようなチャート上の動きのことです。

例えばレンジ相場にて、+3σ付近でローソク足が反発したので、ここが高値だと信じ、ショートを入れた結果、移動平均線まで落ちずに再び反転して上昇する、などのケースが典型的な騙しの例です。

特にレンジ相場での売買の場合、騙しが多く発生しますので、エントリーの際には本当に注文を入れても良いのか、警戒が必須です。

もしも騙しに引っかかってトレードで負けると含み損が発生します。損失が拡大すれば、最悪のケースとしてロスカットされるでしょう。

ボリンジャーバンドに限らず、あらゆるテクニカル指標に騙しは付きものです。トレードをする前に、必ず騙しへの対策を練っておきましょう。

対策

もしも騙しに引っかかってしまった場合、早めに決済をし、損切りをしましょう。

損切りのルールを守ることが騙しへの有効な対策となります。

FXの理想は損小利大です。たとえ騙しに引っかかって負けることがあっても、損失が小さければ大した問題にはなりません。

しかし、損切ができず、損失の拡大を放置すると、損小利大のルールを守れず、稼げずに終わります。

FXは勝率よりも利益率を重視しましょう。たとえ負けることがあっても、損切りのルールを守り、被害を最小限におさえているのであれば、いくらでも挽回が可能です。

2.難易度が高い

ボリンジャーバンドは人気のある実用性に優れたテクニカル指標である一方で、線の数が多く、初心者からすると習得のハードルが高い指標となります。

移動平均線のような、パッと見れば使い方がわかるようなシンプルな指標と違い、ボリンジャーバンドはある程度FXの知識がないと習得が困難です。

初心者に覚えて欲しい重要なテクニカル指標である一方で、テクニカル分析に対する理解がないと使いこなすのも一苦労となるでしょう。

対策

ボリンジャーバンドを習得したいのであれば、まず先にレンジ相場とトレンド相場の違い、移動平均線の使い方、ダウ理論、順張りと逆張りの違い、などを先に学ぶことをおすすめします。

これらの知識を習得しておかないと、ボリンジャーバンドを使いこなすことが難しく、トレードをしてもかえって失敗を招きやすいです。

しかし、テクニカル分析の基礎的な部分を事前に習得しておけば、ボリンジャーバンドはトレードの勝率を上げてくれる、役立つツールとして真価を発揮してくれるでしょう。

3.絶対に稼げるわけではない

ボリンジャーバンドを利用すれば、確かに勝率の高いトレードを実践できます。ただし、たとえ思惑通りにトレードができたとしても、必ずしも稼げるとは限りません。

FXは勝てれば稼げるというものではありません。たとえ勝てても、レートに大した動きがないのであれば稼げず、トレードは失敗に終わります。

いくらレンジ相場でも勝率の高いトレードができるボリンジャーバンドといっても、一回のトレードで稼げる利益が1pipsから2pips程度と低すぎると、稼げないでしょう。

むしろスプレッドによるコストが嵩むことで、かえって赤字になってしまう恐れがあります。

トレンド相場で勝負するによせ、レンジ相場で勝負するにせよ、トレードをするのであれば確実にレートが動くタイミングで勝負をしましょう。

対策

FXは確かに24時間トレードが可能な金融商品ですが、24時間常に激しく動いているわけではありません。時間帯によってはまったく動かない時もあります。

このような動かない時間帯でトレードをしても、まず稼げないでしょう。たとえボリンジャーバンドの使い方をマスターしている人であってもそれは同様です。

FXで稼ぎやすい時間帯というと、ロンドン市場がオープンする16時以降(夏時間)、もしくはニューヨーク市場がオープンする21時以降(夏時間)となります。

相場が動きやすい時間帯
  1. ロンドン市場:16時(夏時間)、17時(冬時間)
  2. ニューヨーク市場:21時(夏時間)、22時(冬時間)

以上で紹介したような、相場が動きやすい時間帯でトレードをすると、利益率の高いトレードを実践できます。

FX初心者へのアドバイス

今回はテクニカル指標の一つであるボリンジャーバンドについて解説しました。

ボリンジャーバンドは多くの上級者が利用している有名な指標であり、どこのFX会社のチャートツールでも標準的に搭載されている人気指標でもあります。

レンジ相場だけでなくトレンド相場でも使えるなど、どの相場にも対応できるだけの機能性に加えて、売買のタイミングがわかりやすいだけに、使い勝手が良いです。

ただし、線の数が非常に多く、初心者からすると難易度が高い指標でもあります。

中には習得のハードルの高さを嫌うあまり、ボリンジャーバンドを使わない初心者もいます。しかし、それは非常に勿体ないです。

ボリンジャーバンドはFXのトレードで非常に役に立つ指標なだけに、ぜひ覚えておきましょう。

事前に移動平均線やトレンド相場、レンジ相場について学んでおけば、複雑に見えるボリンジャーバンドの理解の助けになるでしょう。